(a) 都心トランジットモール+駐車場課税/付置義務代替負担金/付置義務代替負担金+ロードプライシング+放射方向の鉄軌道等公共交通整備
(b) 環状道路整備+放射幹線道路との交点付近でのP&R施設+P&R運賃・駐車料金のセット化+放射方向の鉄軌道等公共交通整備
(c) 道路情報提供システム(ITS)+P&R施設整備
(d) 駅・停留所乗り継ぎ施設の改良+相互直通/端末線の幹線への乗り入れ運行(例:名鉄)+公共交通の共通運賃+鉄軌道駅周辺への立地集約を図る用途規制・再開発事業
(e) 自動車関連地方税(取得税、自動車税)の強化(標準税率、最高税率を設ける)と環境目的特定財源化
7 まとめ
自治体が効果的な施策群を実施できるためには、イギリスのように、課税権等、自治体の権限が強化される必要がある。また、事業者間での共通運賃、相互直通運行などでの共同施策の実施も必要であろう。さらには、国が地方の公共交通のseamless性を高める施設整備への補助を大幅に拡充する必要がある。この財源としては自動車関連税収もIntegrated Transportの思想の下に統合的に考える必要があろう。
<参考文献>
(1) 森口祐一「地球温暖化の対策」『環境技術』Vol.25,No.5,1996
(2) 都築啓輔、中村英樹、林良嗣「運輸起源のCO2排出削減に向けた交通施策の目標設定型アプローチ」『土木計画学研究・講演集』No.20(2)pp145-148,1997.11.
(3) 林良嗣、中村英樹、加藤博和、丸田浩史「運輸交通部門からのCO2排出削減のための施策オプションとその目標設定」『第6回地球環境シンポジウム講演論文集』pp121-127、1998.7.
(4) 林良嗣「地球温暖化に対する運輸施策メニューの体系的整理の一提案」『季刊MOBILITY』第107号、1997.4.