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・大気と土壌との二酸化炭素のやり取り

・森林の増減

・微粒子エアロゾルの拡散

・熱汚染

・途上国の人口爆発

 

イ 地球寒冷化説とエアロゾル

 

1960年代までは、「地球は冷える」という説が多く発表されており、温暖化は決して決定的であるとはされていなかった。

ただ、当時から、二酸化炭素の大気中濃度が前世紀末の270〜280ppmから1960年代には330ppm、90年代には360ppm程度に上昇し、さらに上昇を続けることは既に観測されており、その温室効果での気温上昇(0.5度:全地球平均のことと推察される)程度と見積もられている。
にもかかわらず、化石燃料の消費は逆に地球を冷やすと言われていた。

その理由は、化石燃料(主に石油と石炭)の消費増加は、排気中のエアロゾルの大気中拡散によって太陽光を遮る「日傘効果」が生じ、二酸化炭素の増加による温室効果よりも火山や化石燃料由来のサブミクロンのエアロゾルによる日傘効果の方が大きいと見積もられていたからである。(根本順吉「冷えていく地球」1974年、ほか)
これには、当時まだ工場、発電所、自動車などの排気ガス中の硫黄酸化物や窒素酸化物の規制が徹底されていなかったという事情もあると考えられる。

ただし、今日的に見てもこのエアロゾルとの関係は、次の2点で関連性を持つ。

 

(ア) 先進国の公害対策と途上国との関係

 

先進国は、1960〜70年代の工業化による深刻な大気汚染の教訓から、自国内の工場や発電所、自動車などの排出ガスに対して厳しい環境基準を設けて規制を行っている。その結果、工場等では製鉄所のように製造プロセスそのものを変革したり脱硫脱硝装置を装備するようになり、自動車メーカーは三元触媒などの技術開発を行うなどの対策が進み、今日に至っている。

 

 

 

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