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1 新たな手法(PFI等新たな行政手法の検討)

(1) 今なぜPFI(Private Finance Initiative)か

国、地方ともに財政状況が切迫する中で、どのように社会資本整備をしていくか、いかに公共施設の整備を続けていくのかのという観点から、民間活力、民間資金を本格的に導入するための施策が、1990年代に英国では積極的に推進されてきた。

日本でも財政構造改革法が成立して、公共事業を抑制するという予算の制約の中で、いかに効率的に公共施設の整備を進めていくかという英国と同様の観点から、PFIという手法が検討対象となってきたものである。

 

(2) PFIとは何か

ア 英国におけるPFI

(ア) 英国PFIの考え方

1992年秋より英国において始まった政策キャンペーンで、従来は公共資金で行っていた社会資本整備について、民間の資金、民間のノウハウを導入し、民間の思想のもとに効率的な社会資本整備を行っていくための方策がPFIである。

英国PFIのポイントは、単に民間の資金を入れる、民間の資金を借りるだけのものではなく、リスクと実質的な資金負担を民間に移転する点であり、この背景にある基本的な考え方は、公的資金の有効利用、バリュー・フォー・マネーの実現である。すなわち、税金を最も価値ある形で使う最適な方法は何かということを基本原則とするのがPFIの考え方の根底にある。

 

(イ) PFIの3タイプ

1] 自立タイプ

民間が施設を建設して、事業を運営し、コストを利用料などの収入によって回収する。費用を回収した後で公共団体に無償・廉価で移転するという、民間が独自でつくり、独自に費用を回収する自立した形で行うものである。(例:有料橋)

 

2] 公共へのサービス提供タイプ

民間セクターが施設自体を建設運営するが、主としてその顧客が公共であるものである。

 

 

 

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