論点メモ
1 全般的事項
○行革を担当している一部の人々が量的削減目標などを示すのではなく、職員の意識や県庁の組織文化のありようを改革することを出発点にしていることが特徴。これによって、県政への信頼度の向上などが図られたと思うが、今後はより具体的にわかりやすく県民に対して目に見える成果をプレゼンテーションしていく必要があるのではないか。
2 事務事業評価システム
○三重県方式は、職員の「参加」による自己評価から、更に県民に公表することによって、職員と県民とが情報を共有し、共通認識を図ることができるシステムとなっている。
○事務事業目的評価表を職員すべてが正しく理解し、担当している事業について書き込ませることは大変手間がかかり、煩雑で辛抱強さを要求されるプロセスである。これを可能にしたのは、民間コンサルの活用(3年間で約2億円の予算)に代表されるように、研修とサポート体制を徹底し「土台づくり」に相当の年月と経費をつぎ込んだことが理由ではないか。
○役人の世界、公務員の組織文化と意識を改革するための道具として評価システムの意義は非常に大きい。三重県の改革はこの「土台づくり」がしっかりしている点で特筆すべきであり、今後とも確実に根付いていくシステムと評価できるのではないか。