3.2 簡撃緩衝用座席及びシートベルト
(1) 人体加速度の緩衝効果
本評価法によれば、座席を6cm厚のクッション材で弾性支持することにより座席に作用する加速度のピーク値を1/2〜1/3に低減できると推察される。しかし、大きな加速度が作用する場合に備え、クッション材は硬質と軟質の2層構造とする必要がある。
(2) 人体への衝撃力
評価用ダミーの頭部変位測定及び廷内ビデオによる観察により、水面衝撃時における衝撃緩衝用座席とダミーの動きを把握することができ、提要されたシートベルトの効果が確認された。また、変位及び加速度データより、DRM法、SRSS法及びHIC法による衝撃力の評価方法の検討を行った。
3.3 救命艇の製作技術
一般の船舶が荒海中を航行する場合、船体と波面の衝突により衝撃圧が発生することがあるが、自由落下式救命艇は、海面に突入時非常に大きな衝撃荷重が艇体に働く。
従って、水面衝突時の衝撃を減らす様な船型とすると共に衝撃荷重に耐えうる構造、並びに製作方法とする事が艇体設計にとって重要となる。
本研究項目では、実艇を想定した縮尺6/8、長さ6.0mの大型模型による落下実験を行い、自由落下式救命艇の構造設計並びに製作手法を得ることとした。
(1) 大型模型艇の設計
(i) 船型
大型模型艇の製作に際しては、落下進水時の水面衝突衝撃圧により艇体が破損する前後のデータを収集することを目的として、船底のフラットな船型とした。表3.3.1に大型模型艇の主要目を示す。