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・ACCT(エアカーゴ・シティ・ターミナル)の利用促進

現在、近畿圏におけるNACT、K-ACT等のACCTは当初の地域の期待に比べ上屋関連料金(搬出料、フリータイム後の上屋料金等)の2重払い、リードタイム等の問題から輸出に比べ輸入に対する利用が少なくなっている。

しかしながら、以下の貨物に対してはACCTは利用優位性を有していると考えられる。

・空港から需要地近郊まで混載により輸送コストを下げることが望まれる小ロット貨物

・保管期間のある貨物

(空港上屋に比べACCT上屋料金が安いことから、保管が生じる貨物についてはACCTまで即保税輸送し仕分け・保管した方がトータル料金が安くなる)

・一大輸入航空貨物の集中地である都市部(大阪、神戸)への共同配送貨物

(共同化による配送コスト削減、都市内物流における流入交通量の削減等都市内物流の効率化)

・物流管理を重視する貨物(サプライチェーン貨物)

(適時、適所、適量を都度必要とする特定の航空貨物に関して、保税状態等で高度な

在庫管理することにより高度な物流への対応とコスト削減を図ることができる。)

したがって、これら優位性を有する貨物の利用を実際に促すためには、現在の仕分け機能中心から、在庫管理、流通加工等を導入し、より多機能化する必要がある。

 

図IV-2 近畿圏におけるACCT多機能化のイメージ

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また、今後のACCTの発展課題として以下の点が考えられる。

・長期的に、ACCTにおける海上貨物の取扱いによるスケールの確保

・関西国際空港の24時間体制に対応した24時間化

・航空会社との協調によるULDのACCTでのブレイクダウン

 

 

 

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