3)地方港における定期コンテナネットワークの充実と課題
(1)地方港における定期コンテナネットワークの充実
地方港における定期コンテナ航路のネットワークが近年、急速に進んでいる。アジアの国際ハブ港とネットワークし、船社は中小のアジア船社が中心であることが特徴である。
(コンテナネットワーク充実の背景)
定期コンテナ航路のネットワーク化が進んでいる背景として、
・地元のFAZ等、積極的なポートセールスの実施。
・アジア系(韓国、中国、台湾等)の中小船社による地方港の戦略的寄港。
・地方港利用による内陸輸送コスト削減ニーズの高まり。
・拠点港における競争の激化によるフォワーダの地方港への利用展開。
等が挙げられる。
この中で、特に、アジア系(韓国、中国、台湾等)の中小船社による地方港の戦略的寄港が重要な背景と言える。中小船社は2つの戦略的展開理由をもつ。
・拠点港は既に競争が激しく、地方港への参入により貨物の寡占を図る。
・韓国の釜山港、台湾の高雄港等、世界一周航路の完成によりフィーダ船として貨物集荷を図る(大手世界一周航路船社から集荷インセンティブを得る)。