近年行われている調達事例において、特徴的な開発事例を示す。
1]開発輸入(量販店、商社等)
・量販店:カラーフィルム等を海外企業に生産委託。量販店のPB商品化。
・商社:生シイタケの開発輸入。国内シェアを6%から21%へ拡大。
・量販店:タマネギの開発輸入。日本の種子を中国に持ち込み栽培し輸入。
国内価格に比べ30%減。
(食品の開発輸入:日本の消費者に合った野菜品種の種子を現地に持ち込んだり、
あるいは、日本の規格に合うように指導し栽培した野菜を輸入すること)
・小売業:アイスクリームの開発輸入。海外の大手乳製品メーカーと提携。
円高メリットを活かし、安く輸入。競合製品に対抗。
・量販店:野菜の開発輸入。中国に1400haもの集団農場で生産。
・量販店:衣料品、服飾雑貨を欧州から開発輸入。
・メーカー:食器、置物等の開発輸入。円高を活かす。
・食品メーカー:ソーセージや味付け豚肉の輸入。高関税の輸入豚肉を避け、低関税で輸入できる加工豚肉を開発し輸入。
また、その他商社、量販店等による特徴的な調達例として以下のものがある。
2]海外調達拠点
・ディスカウンター・ベンチャーキャピタルの共同出資会社:シンガポールに開発輸入。
事業会社を設立。開発輸入の指導と品質チェック等を実施。
3]共同輸入
・デパート共同仕入れ機構:共同による開発輸入を実施。
・量販店と商社:食品・衣料等を開発輸入。それに加え、国際物流情報システム、商品開発等、広く共同事業を展開。開発輸入商品におけるECR(効率的な消費者への対応)への対応を図る。