これは分野や枠を超えた協力体制でなされるべきである。たとえば、国家レベルで多分野からなる運営委員会を作ったり(エチオピアの場合)、中央から、より現場中心の開発プログラムに分散したり(スリランカの場合)等の可能性がある。AIFOの経験でも、地方や地区レベルのほうが、国家レベルより容易に達成できることがわかった。どの国も、どのプロジェクトも、それぞれの状況に合わせて、もっともふさわしい、効果的な方法を考えなければならない。
2.2 回復者でリハビリテーションの必要な人々が、地理的に広範囲に広がっているという点.に、ワークショップは注目した。彼らのニーズに応えるためには、その状況に合わせて修正を加えたCBRによる取組みが必要となる。
2.3 ハンセン病に対するのサービスや施設が整っている地域では、リハビリテーションに関して「反対方向からの結合」が起こる可能性が高い。一般的なCBRサービスを、現行のハンセン病サービスに取り入れるというようなことが行われるかもしれない。
2.4 ワークショップは、リハビリテーションのための受け入れ施設や支援システムの重要性を強調する。これなしでは、CBRプログラムは十分に機能を果たせない。利用可能なリハビリテーションや受け入れ施設のネットワークを創設すべきである。
2.5 ALERTのようなセンターが研修や経験・情報収集のための地域活動拠点、そしてリハビリテーションの情報源センターとして機能することが可能かもしれない。
2.6 ハンセン病に携わる人々は、国連が1994年に発表した「障害者の機会平等化のための標準規則」のような文書を大いに活用するべきである。このような文書を研究し、回復者について、国や地域の状況に合わせて、どのように適用できるのか考えていくべきである。
2.7 リハビリテーション・プロジェクトや提案は性別にもきめ細かい配慮を払うべきである。理想的には、リハビリテーションが必要な女性の割合に釣り合うような人数で、スタッフやボランティアに女性が含まれるべきである。
2.8 ワークショップは、職業復帰ためのリハビリテーションに関連して、意識の開拓や研究の重要性を強調する。ほかの組織が持っている専門知識の助けも求めるべきである。
トレバー・ダーストン氏
議長
ウィム・H・ヴァン・ブラケル博士
報告者