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世界的に見たりハビリテーションの必要性と機会

 

議長:T.ダーストン氏

 

ワークショップは次のような提言をした。

 

1. 世界的に必要とされているリハビリテーションの予測

1.1 ハンセン病のリハビリテーションに関わる人々には、概念的な構成を適用する必要がある。ワークショップでは、WHOの国際的分類法による、インペアメント(機能障害)、ディスアビリティ(能力障害)、ハンディキャップに関する草案2号が、この目的のために採用されるべきであると推薦する。この分類法の採用により、ハンセン病以外の分野でリハビリテーションにたずさわる人々との連絡、提携を築くのを促す。

 

1.2 インペアメント(機能障害)、活動、参加におけるさまざまなレベルでの、ニーズの査定したり、またそれぞれのレベルで介護の監視や評価するために、追加的な道具や指標が必要となる。ワークショップでは、できる限り既存の道具を使用し、回復者に合わせて使用したり、適合させたりすることを推薦する。たとえば、機能損傷にはWHOの格付けシステムを、ADL(日常生活での能力障害)の査定にはWHOの能力障害訓練・マニュアルからのアンケートを、ハンディキャップの程度を知るには、P.K.ゴパール博士が開発した格付け表やエチオピアのセンケネシュ氏が開発した査定表を用いる、という具合である。

 

1.3 ワークショップは近い将来会合を持って、どのような道具が現在利用できるか(1.2参照)、また、回復者たちに合わせてどのように使用、適合できるのかを検討し、その使用を推し進めたいと考えている。これは1999年5月に行われるGLRA主催の社会的・経済的リハビリテーションに関するワークショップと協力してなされるべきである。

 

1.4 リハビリテーションに関して世界的なニーズを予測するためのよりいっそう正確な方法を開発するために、特定の地域を選んで特別研究を行うことを、ワークショップは推し進める。

 

1.5 ハンセン病対策プログラムに登録されている人々の機能障害の状態を査定・報告するためにコホート・ベース・システムの導入を推薦する。これは、WHOやILEPの適切な報告書にも取り入れられるべきである。これによって、擁護目的としてのプログラム内容の評価とデータ収集の質の向上を目指す。

 

 

 

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