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B:ハンセン病

[問題点]医学的に必要でない「絶対隔離」を主張した「らい予防法」が長い間存続してしまったのはなぜか。

(原因)寮長によると→「ざる法(形骸化したらい予防法)」となって経済補償も行われるようになり、患者の廃止運動が下火になったため。

ディスカッションでは→(ざる法になる以前になぜ見直さなかったのか、というと)

*厚生省が小児感染症などにプライオリティをおいて、ハンセン病患者の精神的苦痛に焦点を当てなかった。

*医療者側がハンセン病についての正しい知識を人々に浸透させなかったので厚生省へ廃止を求める風潮が生まれなかった。

*日本人は「お上に従え」というような受動的な姿勢をもってきたため、積極的に問題を掘り起こそうとしなかった。

 

C:当プロジェクトの評価(国内研修について)

*JICA、厚生省側の人間だけでなくNGOの人の話も聞きたかった。

*日本の援助について客観的な評価が得られなかった。

*協力する側(日本)が、協力される側から得られるものについてのコメントがなかった。

 

D:フィリピン研修参加者に見聞してきて欲しいこと

*病気になったときどのようなpathwayで治療に至るか。

*フィリピンのほうがアメリカの影響が強いだろうに、なぜフィリピンの人が日本に対して「脱亜入欧(米)」というイメージを持つのか。

*援助受け入れ国から得られることはないのか。

 

 

 

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