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はじめて役場はループを知りました。もちろん、求める権利も紹介しました。そして場を作っていただき、身障者の役員もすべてループでやりましたが、マイクをもって貰うのは気が引けるという面があって、すぐ忘れられてしまって理解してもらうにも時間がかかりました。そういうことがあって、最近社会教育委員会が文化祭をする時、難聴者には補助システムがありません。個人的な申し出に非常に冷たく、心臓がドキドキしたと言ってきた方もいます。先日、直接交渉しました。OHPを認めない(おまえたちが来なくても満員になるからいいや、というような態度がとられて)。あんなことでわかるか、謝礼も出せない。私はこの町に絶望したと言ってやりました。何もしてくれない。結局ループを買ってもらうことに話し合いを進めている。助成金や予算の面で話をすすめてもらってる。ループは素晴らしい、それが使えればみんなで使える。さきほどの遠藤さんの人権問題です。町民で満員だ、タレントの鉄ちゃんがくるといえば難聴者は来なくていいんだ、ちょっとしたばあさんも聞きに行きたくなる。今まで拒否されてきました。愛知県の難聴団体から県内の市町村へ町づくりのバリアフリーの問題を書いたものを全部福祉課に送りました。それにたいし、難聴者も地域を訴えることにしました。一つの市町村がとりあげる状態が徐々に進んでいます。ユーザー、受益者自身が訴えるのが大切だと言いたかったのです。以上です。

 

大沼/ありがとうございました。時間がすぎましたので、これで終りにしないといけません。大変ありがとうございました。

演題におあがりいただいた先生方、ありがとうございました。この冊子の最後にユーザからの原稿があります。これもあわせて今回の補聴援助システムの、説得力ある論文を書いていただいたものですので、先生方の講演と合わせて、是非、これも重要な提言として読んでいただきたいと思います。

柴田/最後に、山口副理事長から挨拶をいただきます。

実行委員長をやらせていただきました、山口です。

このシンポジウムは、多くの難聴者が聞こえを取り戻すために、いろいろな知識を活用してほしいと考えて企画しました。お申し込みは、280名いただきまして、展示もありますので会場の定員一杯で、入れないかと心配しましたが、おかげで順調に計画どおり進めていただきました。今回のシンポジウムでは一番トップのところで活躍いただいているお忙しい先生方においで頂きました。いろいろと沢山の得るところがあったと思います。それからもう一つは、今、補聴器も人工内耳も、支援する様々なシステム、リハビリテーションのやり方、教育の分野などですばらしい実践がされていますが、それらを全体として、情報を交換したり、連携する場所がなかったと思い、情報を共有するためのシンポジウムを企画しました。このシンポジウムを契機に関係分野の連携が進むことを願っております。3月に報告集を作って、参加者に送ります。このようなシンポジウムを毎年開くのは予算の関係上も苦しいですが、せめて4年に一度位は開き、毎日進む知識を交換できるたらな一と思います。多くの方のご支援をいただきたいと思います。どうも長い時間、熱心に参加いただき、積極的にいろいろなことを聞いていただきまして、有難うございました。(拍手)

 

 

 

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