編集あとがき
科学技術の進歩は聴覚障害者に大きな福音をもたらす可能性を持っています。
人工内耳はまだ完全なものでは無いと思いますが、これまで治療が不可能とされていた中途失聴者の多くに聞こえをとりもどさせ、聴障者に大きな希望を与えつつあります。一方エレクトロニクス等の科学や技術の進歩が補聴器をはじめ補聴援助システムの中にも取り入れられ、重度難聴者に補聴器や人工内耳活用の可能性を広げてきています。人工内耳や補聴器の効果を高める援助システム、教育やリハビリの手法についてもさまざまな研究や実践が行われています。これらの成果が多くの失聴者、難聴者に役立つようにと願い、知識の普及と啓発、専門分野の連携が進むことを願って、このシンポジウムと冊子の発行を企画しました。聴覚障害を克服する為の最前線の知識を総合的に提供したいと考えました。
執筆やシンポジウムにご協力いただいた各氏にお礼申し上げます。(編集委員)
早くから準備に取り組みましたが、原稿の編集がぎりぎりになり、全体的な調整ができませんでした。読みづらい点もありそうですが、ご容赦おねがいします。(山田)
母の介護で締め切りギリギリとなり、資料集に一つの汚点を残しました。申し訳ない。
シンポジウム当日補足したものを配付させていただくつもりですので、ご了解いただきたい。(遠藤)
病院や高齢施設では聞こえない人への対策が特に必要ですが、このシンポジウムで理解が広がり、対策が前進することを願っています。 (大上)
難聴になった時、聞こえるようになりたいと努めた。聞こえるようにはならないと諦めた時、障害者ということを受け入れることができた。そして再び聞こえるようになるのでは?と希望を見出している。(小丸)