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朝日町におけるキーパーソン

嵯峨創平氏

・西澤さん:

1970年代に東京で自然保護活動をしていたが、朝日町に移り住んできた。民間の人を集めてエコミュージアムに関して勉強会を始めたのがエコミュージアム研究会のそもそもの母体。

・橋田さん:

朝日町企画課の職員。朝日町で総合計画にエコミュージアムを掲げた時の計画担当。行政側で作っているエコミュージアム研究機構の事務局。

・菅井さん(講師):

元朝日町農業研究所の初代研究所長。農政型の実践者。現在は生活地理研究所。朝日町エコミュージアム研究会副代表。

・朝日自然観:

ホテル。朝日町ではエコミュージアムを「楽しい生活環境観」と言うキャッチフレーズを使っている。キャンプ場、空気神社などが周辺にあって朝日町エコミュージアムの重要なシンボルになっている。

 

●農業研究所

朝日町は今までりんごに非常に傾斜した「生産農業」を中心に捉えていた。

しかし、自給型の「生活環境農業」と言うものがある。これからはこの2つを、分けてしっかりした農業政策を行っていこうとしている。

生活環境農業は、山菜取りなども含め、循環を考えている生活環境農業でお金にはならないと言うものさしの農業。

環境農業の具体的な提案となったのは農家のおばさんからの聞き取り調査からであった。ものをつくるのもうまいが、時間を使うのもうまく、「三余精神」と言うものもある。

これは3つの余った時間の過ごし方だが、

「夜」   : 家族、明日の話しをする

「雨の日」 : 集落の話しをする

「冬」   : 来春以降、大きな季節の話しをする

ということで、こういうことを守っている地域がある。このキチンとした時間の使い方が、まだまだ朝日町にある。

1月15日は山の神様の日で、豆腐田楽を食べる習慣がある。その為にきちんと豆を作り、道具を使り、味噌を作っている。そしてその田楽に色んな悪口を言ってストレスを解消し、それを焼き尽くして食べ尽くして終わる。これが女の知恵であった。

また、味噌があってこそ食べ物が生きてくると言うことで、味噌の使い方の知恵もある。味噌を調べると以前はまめ味噌が多かった。そんな訳であわせ味噌が発達し、食べ物が発達した。味噌の役割は大きい。お金がないのが当たり前の時代なので、お金がないことよりも味噌がない方が恥であった。

そういう色んな調査をしたのが生活環境農業の基本。これが先ほどのキーマンともつながりこのようなエコミュージアムにつながった。

 

 

 

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