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はじめに

 

今日、里地〜田園・里山等人の営みと自然環境が共存している地域〜は、高齢化、過疎化、農林地の放棄等非常に厳しい状況におかれています。里地の自然は、雑木林や田んぼなど、日本の心のふるさとの原風景です。こうした風景は、下草刈りや農作業など、地域の人々が日々の暮らしの中で、手をかけて育み、維持してきたものです。しかし、里地の経済的社会的衰退によって、これまで里地の自然を育んできた地域の担い手が減少し、里地の自然も危機的状況に陥っています。

しかし、その一方で、環境と共生した地域を創っていこうというパイオニア的な取リ組みが各地で芽生え始めてきており、今後の展開が期待されています。

そこで、当財団では、こうした新しい取組を広く知っていただき、新たな支援の輪を広げていくために、東京での「環境保全型里地づくり連続セミナー」、全国5地域での「環境保全型里地づくり地域セミナー(シンポジウム)」を開催いたしました。

本報告書は、各セミナー、シンポジウムのエッセンスをお伝えするものです。環境保全型里地づくり連続セミナーでは、「エコミュージアムと里地おこし」、「地元学とおこし」、「グラウンドワークと里地づくり」など、第一線で活躍されている講師の方にお話いただきました。また、地域セミナー(シンポジウム)では、開催地域ごとにユニークなテーマを設定し、企画から実施に至るまで、地域の人々とともに創り上げていきました。

今回のセミナー、シンポジウム報告が、他の地域においても、これから環境保全型里地づくりを始めようきっかけとなれば幸甚です。

最後に、本調査は日本財団の補助を受けて実施されたものであり、ここに厚く御礼申し上げます。

 

(財)水と緑の惑星保全機構

 

 

 

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