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徳島市立鮎喰(あくい)児童館

 

〒770-0046 徳島県徳島市鮎喰町1-226-1 TEL./FAX. 0886-32-4231

 

設置主体:徳島市

人 口:270,000人

設立年月日:1983年4月1日

職 員 数:館長1人 厚生員2人

開館時間:正午12時00分

閉館時間:午後6時00分

休 館 日:日曜・休日

地域環境:徳島市西部に位置し、鮎喰川流域の住宅地域

 

●鮎喰児童館ボランティアクラブ育成事業・親子手話教室●

 

とどけ!70人の手話大コーラス

 

活動の概要

「子どもたちは就学前の保育所などで手話コーラスという形で手話に親しみ、保護者もそれで親しめていたのに小学校にいくとそれが途切れてしまう」「前から思っていたのだが手話を勉強してみたい」という声が上がったのが98年2月の母親クラブの「子育てを考える会」であった。話し合った結果、誰もが楽しく参加できるような「親子手話教室」という形で始めてみようということになった。

しかし、これはあまりにも簡単に考え過ぎていたことがすぐにはっきりした。予算と講師の問題で早々と暗礁に乗り上げた。一時はあきらめかけたが、あちらこちらに協力を呼びかけた結果、予算の面では地域の中で差別と人権の問題に取り組んでいる教育集会所、講師の面では徳島県聴覚障害者福祉協議会の協力が得られ、5月から開始できる運びになった。

“この社会はいろいろな人たちによってなりたっています。それぞれがそれぞれの違いを認め合いながら、またその違いを尊重しあいながら、そしてまた支え合いながら生きていくことができるようになれば、きっともう少し明るい社会を作っていくことができると思います。母親クラブでは手話の勉強をとおしてそういったことを考えていきたいと思います。”という呼びかけをもって「親子手話教室」がスタートしたのが5月16日であった。さらに、毎月第1・第3土曜日の午後2時から休憩を挟んで2時間程度行うことになった。

そして、この取り組みは全児連の「地域ボランティアコーディネーターの育成事業」の適用を受けることになり、9月5日「鮎喰児童館ボランティアクラブ」の発足とその「親子手話教室」として再出発することになった。

 

活動の成果

互いの違いを認め合いながら共に生きていく社会を作っていくことを親子ともども考えていくきっかけとなるような「親子手話教室」として出発した。手話教室の内容そのものは、二人の素晴らしい講師に恵まれ本当に楽しく手話を学ぶことができるものとなった。だが、参加する子どもたちが低学年にとどまり、手話に集中することがなかなかできなかったりしたため、結局大人の手話教室のようになってしまった。また、その大人も□を追うごとに減少する傾向をもってしまった。また、保護者はもちろん子どもたちにも、自身が聴覚障害者である講師からその生き方を学んでいってもらうという狙いもあったが、その面でも不十分なものにとどまってきた。

とはいえ、半年におよぶ活動の成果として、児童館も会場の一つとする11月の地域の文化祭で手話コーラスを発表することになった。しかし、前述のような状況の中で果たしてどのようなものになるか正直に言って大変な不安がよぎっていた。

 

 

 

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