平成10年度のボランティア育成事業は、7月と8月に3日間の理論編を実施しました。今回は、実技を中心にしたプログラムを作成し、実際に来館者に提供もしました。受講者の中には、夏の理論編に続いての参加者や主任児童委員の他、地域で活動する育児サークルのメンバーや、児童に関する活動に携わる方々の参加があり、それぞれの活動の場において直ちに活かせる内容にしました。
このボランティア育成講座も、回を重ねることで受講者相互が交流を持つことができるようになりました。このようにボランティアがこども館事業へ参画することで、こども館事業のより一層の拡充が図られました。
日々こども館を利用する子どもたちにとっては、ボランティアが作成した活動プログラムに参加することで、体験的にもボランティア活動を身近に感じる機会となったようです。又今回の実技講習では、同じ場で遊ぶ子どもたちの目にとまり、また、イベントの手伝いをした子どもたちは、自ら遊ぶだけでなく、遊びを提供することの楽しみも垣間見たようです。18歳までの児童が利用するこども館では、異年齢間での遊びの伝え合いも目的とすることで、子ども相互の関わりがボランティアの役割も果たしています。このように日常的にボランティアと関わることは、子どもたちにとっても良い環境になっているようです。
最後に、地域での育児支援としての育児サークルへのお手伝いです。平成10年12月に、市内で初めて育児サークルの連絡会が発足しました。今回のボランティア技術講習会は、地域で活動するサークルにとって、遊びの技術向上という意味で、時機を得た講習会となったようです。技術支援を行うことで、こどもを取り巻く環境の改善方法として、ささやかながら、広く地域の子育ての応援ができたと考えています。
今後の課題
今回の育成事業の参加者は、男性の参加が少なかった。男性も参加しやすい事業の工夫をしていきます。 また、現在のボランティア活動では、イベントへの参加が主体となっていますが、これを日常的な活動での参加にまで拡充をしたいと考えています。こども館でのボランティアの受け入れ体制を充実させることで、地域の人々やこども館に来館する子どもたちに、こども館のボランティアとして育っていただき、こどもの参加するこども館を推進していきたいと考えています。