私は、今日弟のかつやといっしょに、長野に来ています。弟は、生まれてからずっと障害者です。生まれつきの病気のため生まれてすぐ心臓の手術をして、一才の時には、足の手術もしました。私は、この作文を書くときとても書きづらかったです。私は、みんなが、「しょうがいしゃ、しょうがいしゃ。」と言うときとても悲しいからです。みんなと同じで生まれてきたのに、みんなと同じ体なのにといつも思います。
今日の旅行は、そんな子たちが集まった旅行です。弟は、朝から「ワクワク、どきどき。」しています。長野に着くと、いろいろな子がいました。足の不自由な子、生まれたのが早すぎた子、お話ができない子。私は、この子たちを見て、今までつらかっただろうな、苦しかったろうなと思いました。お母さんたちも、たくさんたくさん泣いただろう。
私は、少しでもみんなと友達になれるように、ホテルで、おとなりだったしょう君と知り合いました。私が、しょう君の顔を見ると「ニコッ。」と、わらってよろこんでくれました。
次の日は、みんなで気球に乗りました。弟は、こわがるどころか、喜んでいました。そして、私の方が、こわくてみんなに笑われてしまいました。
それから、森の中へ行って、自然の中で遊びました。わさび畑に行って、とても冷たい水に入って、がまん大会もしました。
「一〜二〜三〜四〜五〜あーもーつめたーい。」私が一番に出てしまいました。帰るとホテルで集まって魚と手打ちそばを食べました。少しかたい手打ちそばととてもおいしいお魚に、みんな、喜んでいました。
「あー、もう今回は帰る日なのか………。」
障害者というと、皆さんは何を思いうかべますか。うちのお母さんは、とてもたくさんの人から「かわいそうに。」と言われてきたそうです。でも、弟のかつやは、ちっともかわいそうではありません。毎日、とても楽しく暮らしています。
弟を見ていると、生きているってことだけでも、うれしいんだなーと思えてきます。障害者をかわいそうと思っている人は、一度私の家に遊びに来てください。みんな同じです。
私は障害を持っているいないに関係なく、困っている人がいたらはずかしがらず、手助けをできる人になりたいです。
「FOUR-LEAF CLOVER」
染色体起因障害児を持つ親、また育てる者のセルフ・ヘルプグループとして、1996年5月に設立。会員は約130人、だいたいが病名宣告を受けたときに「例がない」と言われたお子さんを持つ方たち。子どもの年齢は生まれたての赤ちゃんから13歳の中学生まで。
会の名前の由来は、染色体起因障害児であるわが子を「見つけると良いことが起こるよつばのクローバー」として明るく子育てしたいと願う気持ちを込めてのもの。ホーっとできる「あたたかなサークル」を目指しています。