介護報酬の設定
医療保険福祉審議会介護給付費部会の「介護報酬の主な論点と基本的考え方(案)」によると、福祉用具貸与の報酬は、「用具の種類ごとに公定価格を定める方法」ではなく、各事業者が自由に賃貸価格を設定しくその実際の賃貸価格で償還する方式を基本とし、検討されているようです。この方式の場合、賃貸価格の情報公開が十分に行われること等により、利用者に自由な選択による適正な価格形成が行われるような仕組みとすることが必要であるとしています。
また報酬の設定に当たっては、納品・回収費用や設置費用、保管・消毒費用等、通常要する経費を評価することが必要であるとしています。
「福祉用具貸与」事業の考え方
・新たに「介護ショップ」を経営することを前提に検討する
介護保険制度において事業指定を得て福祉用具貸与事業を行うとなると、職員配置や搬入・回収業務、保守点検業務、保管消毒業務等の実施体制や用具を購入するための開業時の資金調達の検討が必要となります。また、実際には貸与事業だけでなく、介護保険制度において給付対象とならないものも含めた各種介護用品を販売して経営を成り立たせることを考えることが必要となり、いわゆる「介護シヨップ」を経営することが前提になるでしょう。その意味では、社協にとってはホームヘルプ事業と異なり新規参入ということになるので、先行する民間事業者との関係等にも留意することが求められます。
このような点を踏まえると、現在、福祉用具の展示や斡旋、或は車椅子等の限られた範囲での貸与を行っている場合には、指定事業者となって福祉用具貸与事業を行うかどうか、慎重に判断する必要があるといえます。
・運営基準の検討状況に留意しながら事業実施について判断する
一方、多くの事業者の参入が見込めない地域等では、その実施について前向きに検討することも必要でしょう。その場合、今後の運営基準の検討によって明らかになる具体的な業務の基準や委託できる業務の範囲等見ながら判断していくことが必要です。特に現在指定基準案において示されているように、保管消毒業務等については、他の事業者に委託することが想定されており、委託可能な業務については、積極的に民間事業者等を活用することで効率的な運営を図る可能性も考えられます。実際に、保管消毒業務等の委託業務を内容とした「介護ショップ」を後方支援する民間業者も登場しており、業者と社協が協力して貸与事業や介護用品の販売を行うことも、ひとつの方法となるでしょう。
福祉用具の選定方法や住宅改造の考え方などについては、その標準テキストとして「福祉用具プランナーテキスト」(B5判 全4巻 全1,111頁セット19,500円・税込)が、(財)テクノエイド協会から発行されています。お問い合わせ先:「福祉用具プランナーテキスト出版事務局」TEL 03-3277-0730