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答えは、よくわかっていませんが、100種から150種以上みられるようです。

この墨田区でも150種以上の鳥が見られると言うことは、150種の暮らし方があるということです。今回みんなは巣箱をかけることで、木の洞に子育てをする鳥を助けることが出来るかもしれません。でも、鳥たちの巣の中には、地べたにつくる巣、小石の上につくる巣、川岸に穴を掘ってつくる鳥、枯れ木に穴をあけてつくる巣・・たくさんあります。そうした、巣箱を利用しない鳥たちのためには、餌になる虫も必要だし、そこにある自然を大切にすることです。是非、皆さんのまわりの自然を思い起こして、そこにどんな野鳥たちが住んでいるかに目を向けて欲しいと思います。(終わり)

 

所感・反省

 

・野鳥に関する知識はそれほどなくても、子供たちを楽しませたり、野鳥の暮らしについて考えてもらうことはできそうだと感じた。

・低学年も対象なので、フィールドマナーなどの約束事は、クイズや擬人的な表現(鳥のまねや気持ちを言葉で表現する)を使うなど伝え方を工夫した。

・クイズで盛り上がった子供たちに、静かにしてもらうのに苦労した。

 

安西 講評

 

・珍しい鳥やたくさんの種類を扱わなくても、野鳥に関心を持ってもらい、共存の話しに展開できた例だと思う。

・ まとめは、「手引き」3章で述べた鳥の暮らしから、環境に目を向けてもらう展開。

・さらに、多様な暮らし方に着目を促しており、自然保護の観点では不可欠と思われる。

・低学年と高学年が一緒だったのは、条件としては厳しかった(「手引き」106ページにあるように、低学年には低学年向けのアプローチが必要)。その中で、子供がうるさいくらいに盛り上がったのなら、よしとすべきではないか。

・このような事例は、特にこの研修会を通じて少なくなかったバードウォッチングや指導歴の浅い参加者のご参考になれば幸いです。

 

4. インフォメーション

 

(1) フィードバックのお願いと今後

 

今回の研修会を通じて、「フィールドマナー」および「安全管理」については、改めて課題の整理、検討が必要と再確認させていただきました。全国共通の問題から、地域によって異なった対処方法を迫られる場合など、さまざまなケースや対応が考えられるでしょう。

そこでまず、「フィールドマナー」「安全管理」について、どんな状況で問題となるのか、その時にどのような対応をされたか、また、どう対応したら失敗をしたのか、成功をしたのか、など具体的な事例を教えていただきたいと思います。すぐに善し悪しを決める前に、どんな課題があるのかを整理した上で、考え方を検討したいと思っています。事例によっては、この通信紙を通じて再度皆さんにご意見を伺う、支部のご意見も伺うなどして検討を重ねたいと考えています。第2号を夏に発行するまでにフィールドマナーを優先して整理したいと考えています。

また、バードウォッチングの対応の記録などもいただき、それらも引き続き事例やデータとして蓄積しつつ、プログラムとして充実させたいと考えています。

 

 

 

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