1 都道府県名
長野県
2 モデル地区名
伊那地区地域安全活動パイロット地区
3 重点となる活動項目
(1)地域住民の安全意識の高揚
(2)防犯ボランティアによる地域安全活動の活性化
(3)職域における防犯対策の推進
4 活動事例
(1)「こどもを守る安心の家」設置による児童保護対策
伊那地区は、人家のまばらな地域が多く、児童に対する声掛け、付きまとい事案の届け出も多い地区であり、安全な通学路確保への要望も高かった。
このような状況から、小学校単位に学校、PTA、各市町村等と連携を取り表示板・旗を掲出する「こどもを守る安心の家」を設置し、児童の保護対策を推進した。
この活動は、地域住民に大きな反響を与え、現在でも設置要望があるなど、地域安全活動として大きな広がりを見せている。
(2)広報用小冊子の作成配布
防犯、少年非行防止、暴力、薬物、銃器の追放、ちかん防止など、豊富な話題を盛り込んだ小冊子「さわやかなまち伊那」(全31ページ)を1500部作成し、地区全域に各戸回覧して、自主安全活動の実践を幅広く呼び掛けるとともに、防犯ボランティア活動の理解を図った。
(3)高齢者安全対策の推進
地区内でも高齢化率の高い高遠地区において、高齢者を狙った悪質商法の被害を未然に防止するため、老人クラブの会合等の際に安全教室を開催し、パンフレット、小冊子を配布して防犯意識を高めた。
(4)護身術講習会の開催
女性の防犯意識の高揚と性犯罪の防止を図るため、県防連が今年度の事業計画の一環として作成した「女性護身術マニュアル」を活用し、防犯女性部員が中心となって、護身術講習会を各地で開催した。
(5)環境浄化パトロールと啓発用ビラの作成配布
箕輪地区においては、青少年の健全育成に悪影響を与える有害図書・ビデオ、ツーショットカードの自動販売機の設置が目立つことから、設置状況を点検して実態の把握を行い、設置されている土地所有者への契約撤回申し入れのための署名活動の計画を立てるとともに、地域住民に対して、「業者に土地を提供しないよう」注意を喚起するビラの作成・配布を行った。
(6)自転車防犯登録実態調査の実施について
伊那地区の犯罪被害の36%、少年非行の12%を占める自転車、オートバイ盗の被害防止対策として、高遠町防犯協会では、地域安全推進委員及びホワイト・エンジェルスが、管内の中学、高校を訪問して、自転車通学生徒の防犯登録状況調査(点検結果登録率70%)と無登録自転車の指導(指導書の貼付)を実施するとともに、各学校に対して、防犯登録の実施についての指導を依頼した。