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2]アジア及びわが国拠点港の取扱量とその特徴

 

アジアにおいてコンテナ取扱量の多い香港、シンガポール、高雄、釜山とわが国の神戸、横浜の各港湾について、コンテナ取扱量の内訳を「地場輸出入」、「再輸出」、「トランシップ」に大別してその構成をみると、次のように、自国発着の貨物需要をベースとする港湾と自国外の三国間の貨物需要をベースとするタイプに大別できる。

・「自国需要中心型」:日本(神戸、横浜など)、台湾(高雄、基隆)、韓国(釜山)

・「国外需要中心型」:香港、シンガポール

国外需要中心型のうち、シンガポールは国際積替貨物(トランシップ)を中心とし(トランシップ率85%)、香港は中国関係、特に背後の華南経済圏を中心とした再輸出が多数を占めている(同18%、再輸出を含めると84%)。

一方、自国需要中心型の中でも、高雄は比較的トランシップの比率が高く(同42%)、両者の中間型となっている。

いずれの港湾も、地場輸出入の取扱量には大きな違いがなく、トランシップや再輸出という広義の中継輸送の多寡が、全体の取扱量に大きな影響を及ぼしている。

 

図2-2-4 アジア主要港の国際コンテナ取扱量とその内訳(1994年)

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注1)香港以外の再輸出は不明のため、地場輸出入に含む

注2)( )内はトランシップ率(香港は再輸出を含む)

資料)「CONTAINARISATION INTERNATIONAL YEARBOOK」、運輸省資料等より三和総合研究所作成

 

 

 

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