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4)まとめ

 

北九州港、博多港には、ダイレクト便あるいはトランシップにより欧米を含めた各地との輸送サービスが提供されているが、神戸港・大阪港に比べて運航頻度が少なく、曜日単位での輸送スケジュールの緻密さが求められる品目の輸送には対応が難しいと考えられる。さらに、大分港、志布志港、伊万里港などでも比較対象4港へのサービスが提供されているが、その輸送頻度はさらに少なくなる。

 

2]所要日数

 

表2-1-3でとりあげたすべてのサービスについて、相手港別、ダイレクト/トランシップ別に平均所要日数を示すと、表2-1-4のとおりとなる。

 

1)北米航路(ロサンゼルス・ロングビーチ)

 

ダイレクト便をみると、神戸港・大阪港からは平均12.8日であるのに対し、博多港からは、16.4日と3日以上長くなっている。また、博多港および北九州港からのトランシップサービスでは、平均15日とダイレクト便に比べてむしろやや短い。

 

2)欧州航路(ロッテルダム)

 

神戸港・大阪港、博多港からのダイレクト便は、それぞれ31.2日、32.8日となっている。一方、博多港、北九州港からのトランシップサービスについては、これも平均30日とダイレクト便よりもやや短くなっている。また、大分港でも同様に31.5日であり、神戸港・大阪港のダイレクト便とはほとんど差がみられない。

 

3)アジア域内航路(シンガポール・香港)

 

シンガポールについては、ダイレクト便が9〜11日程度であるのに対し、トランシップサービスでは15日程度要している。ただし、大分港からのトランシップサービスは、13日と他港に比べてやや短い。

香港は、ダイレクト便が5日〜7日程度であるのに対し、トランシップサービスでは9日以上を要し、2日以上長くなっている。

 

4)まとめ

 

ロサンゼルス・ロングピーチについては、ダイレクト便とトランシップとの間に所要日数の差はほとんどみられない。また、ロッテルダムについては、ダイレクト便とトランシップサービスとの間に1、2日間程度の差が見られるが、所要日数が、30日程度であることから、この差の影響は比較的小さく、両サービス間の差はほとんどみられない。

一方、シンガポール、香港といったアジア域内航路の所要日数は、ダイレクト便で1週間〜10日程度であるのに対し、ダイレクト便とトランシップサービスとの間に4〜5日間の差がみられ、両サービス間に比較的大きな格差が生じている。

 

 

 

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