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努力を超えた運賃相場の下落などにより、物流事業者は物流情報化への新たな投資を行いにくい環境にある。物流事業者が自社の事業規模・内容に見合った適切な投資が行える水準まで、早期に経済状況が回復することが望まれる。ただし、長期的にも少子・高齢化が進展する中で従来のような右肩上がりの経済成長は期待しにくく、成熟した経済状況を前提として、共同化の促進など、情報化を通じた物流効率化に取り組んでいく必要がある。

 

(6) コンピュータ西暦2000年問題への対応

 

コンピュータプログラムが西暦を下2桁で管理している場合、西暦2000年を迎えたときにシステムが誤作動したり停止したりする「2000年問題」を引き起こす。物流システムにおいては時間管理が必須要件であることから、2000年問題への対処は不可欠である。他方、中小企業庁が1998年10〜12月に実施した調査では、中小企業の2割が基本ソフト・ハードについて「何も対応していない」と回答しており、特に中小企業の取り組みの遅れが危惧されている。同庁が99年1月8日に発表した支援策では、「システムエンジニアの(無料)派遣」「2000年問題に対応してコンピュータ等を入れ替える中小企業(主として小規模事業者)への低廉リース」等、中小企業向けの対策が強化された。こうした支援策を活用する等各事業者における問題への取り組みとともに、業界としての啓発活動などが必要である。

 

 

 

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