5. 行政や業界団体への期待
行政や業界団体へ期待することについては、「情報機器の導入、ネットワークの構築に関する支援措置」はもっとも回答率が高いものの、「相談窓口の設置」「人材育成講座の開催」「セミナーの開催」といった情報提供、相談等のニーズもこれとほぼ同等であり、必ずしも財政的支援のみが期待されているわけではない。
保有車両数別では、大手の事業者の期待が大きいのは、「人材育成など実践講座の開催」「最新の物流情報化の動向に関するセミナーの開催」「インターネットなどを活用した物流情報化全般に関する情報提供」といった項目であり、講座の開催や情報提供といった、事業者が自助努力で進めていくための情報面での側面支援が求められている。
一方、規模の小さな事業者では、「情報化に関する相談窓口の設置」への期待がもっとも高い。これには、情報化の費用対効果やシステムの導入手順が事業者ではよくわからないケースが多いことが背景にあり、事業者個別の事情に応じた情報化の「指南役」の存在が求められているといえる。
なお、「求貨・求車情報システムの利用促進のための対策」については、大手の事業者に高い期待がみられるが、図3-4-6における情報化に対して期待する効果においても大手に比較的高い回答率が示されており、中小に限らず大手でも期待の高い取り組みといえる。