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5-9 船底取付送受波器

船底に取り付ける音響機器の送受波器は、船の構造物の一部として取り扱われ、また、船体強度上の問題もあるので、取付場所の決定に当たっては事前に造船所側などと十分な打ち合わせを行い、メーカーの工事用図書に記載の取付要領に従って工事を行う。

(1) 取付位置

音響測深機及び魚群探知機の送受波器を船底に取り付ける場合、船の航行時に発生する気泡の影響を受けないような位置とする必要がある。

取付位置の選定を誤ると航行時に船首より巻き込んだ気泡が送受波器振動子面を覆い、雑音が発生し、十分な性能が発揮できない。

漁船の場合の取付位置は、船体キールの先端より推進器までの長さを3等分した中央部を一応の目安とする。

なお、送受波器の換装の場合には、既設器使用時の周波数、性能などを調査して、従前の取付位置に不都合がなかったかを確認しておく必要がある。また、同型船で状態の良いものを調査し、それらを参考に取付位置を決定することで良い結果を得ることが多い。

送受波器の標準的な取付位置の一例を<図 5-9-1>に示す。

 

392-1.gif

<図 5-9-1>送受波器の標準的な取付位置(漁船)

 

 

 

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