5-3 自立形アンテナ
MF/HF送信用空中線は、これまで線条空中線が使用されていたが、近年の船舶の乗組員の減少化に伴い居住区が縮小されたことにより設置スペースの確保が困難となったため、自立形アンテナが使用されるようになった。
自立形アンテナは、ローディングコイルなどを備え、電気的に線条空中線と同等とした空中線で、保守性を考慮し、通常、起倒装置と一体となっている。
自立形アンテナの装備に当たっては、次の点に注意すること。
(a) レーダーマストなど他の構造物との間隔を約5m離す。
(b) 主空中線と補助空中線を並べて装備する場合には、約10m離す。
自立形アンテナの取付用台座と起倒状態の一例を<図 5-3-1>に、空中線及び起倒装置の構成の一例を<図 5-3-2>に示す。