(2) 作業方法
高度な品質を要求されるコネクタ接続では、専用工具が指定され工作手順も厳密に定められているので、その手順に従う。プラスチック光ファイバの場合には、一般的には、以下の方法で行うことができる。
(a) ケーブルの切断/収縮チューブの挿入:ケーブル長さを計測し切断する。コネクタのかしめ用の収縮チューブなどは切断前に挿入しておくこと。
(b) ケーブル被覆のストリップ:ストリッパを用いてファイバコードのジャケット(ポリエチレン)を使用するコネクタの必要寸法に合わせて剥ぎ取る。この時、ストリッパの刃でファイバを傷つけないよう真っ直ぐに引っ張ること。
(c) ファイバ心線の挿入:プラグの先端から心線が数mm(コネクタにより異なる)出るまでファイバ心線を差し込み固定する。
固定方法にはかしめや接着があるが、差し込み圧だけで固定する場合には、プライヤなどを用いてプラグの後方の5〜8mmの位置を軽く挟んで押し込む操作を数回繰り返し、少しづつ挿入するようにする。一回当たりの挿入長さが大きいと、心線を座屈させるおそれがある。ケーブルの被覆がプラグスロットに入り込まない位置で挿入を止める。
(d) ファイバ余長の切断:カッタ又はスペーサの付いた治具によりファイバ心線を切断する(切断後はプラグの先端から約0.5mm突出した状態になる)。
(e) 端面処理:プラグの先端をターミネータの熱板に垂直に軽く押し付けて加熱し、平らにした後、プラグの先端を熱板に密着したままの状態で冷却してファイバの先端を成形する。
加熱・冷却時間はコネクタやファイバの仕様により異なるので、メーカーの工事用図書などに従う。
(f) あらかじめ挿入しておいた収縮チューブをかしめ部分に被せて、ヒートセットする。