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第7章 監視・警報装置

 

7.1 概説

監視・警報装置は、船舶の自動化が高度になり、少人数運航を行う場合欠かせないものとなっており、また、その目的及び種類も多種多様になっている。このような状況下においては、乗組員が適切に判断し、処置することを援助する装置が不可欠となる。

監視・警報装置は、非常事態、機器・システムなどの異常、貨物の異常、船舶の異常などを監視し、万一発生した場合には、直ちに可聴あるいは可視可聴により乗組員に何が異常となったのかを知らせることを目的として設置される。

 

7.1.1 監視装置の分類

監視装置を監視方式により分類すると、次のようになる。

(1) 連続監視方式

監視対象ごとに検出器と設定器の比較回路を設けて常時監視し、所定の動作限界を超えるとき直ちに警報を発する方式で、監視点数が少ない場合に採用されている。

(2) 走査監視方式

各監視対象を一定速度で順次選択し、検出信号と設定値を照合し、検出信号が所定の動作限界を超えたときに警報を発する方式で、中規模の監視点数の場合に採用されている。

(3) 時分割多重伝送監視方式

複数の検出器からの信号を1本の伝送路(ケーブル)により少しづつ間隔をあけて伝送する方式のもので、連続監視方式と比べてわずかの時間的遅れが発生するが、機関部警報などの大規模点数の場合には、ケーブル本数が大幅に削減できることから多く採用されている

 

 

 

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