(i) 本船、造船所あるいはバースの安全規制が明示されている場合は、その指示に従うこと。
(2) 作業中の安全確認のための注意事項
(a) 高圧回路の部分には、電源スイッチを断にしても高電圧が帯電している場合があるので、手を触れる前に必ず回路を接地し、残留電荷が無いことを確認後、作業にかかること。
(b) 高圧回路の点検は、右手で行い、左手は金属等の導電性のものに触れないこと。
(c) 点検作業をしているときに電源を入れられると危険なので、配電盤の該当する電源スイッチと当該機器の操作パネル等に(作業中)という注意表示をすること。
(d) 湿度が高く、その機器が結露しているようなときには、乾いた布で十分に拭き取ってから通電すること。
(3) 高所作業を行うときの安全確保のための注意事項
高所からの墜落事故は、そのほとんどが重症又は死亡にいたる恐れがあるので、その安全確保のため、次の諸条項に注意して作業すること。
(a) 作業は慎重に行い、「やりやすさ」より「安全」に重点を置くこと。
(b) 安全帽と安全ベルトあるいは命綱を着用すること。
安全ベルトは腰より高い位置に着用し、万一の場合に人体が逆転したり抜け落ちないように、必ず装備要領に従って適正な位置に着用すること。
(c) 滑りやすい履物(鉄鋲のある靴や油が付着した靴等)を履いて作業するのは、極めて危険であるので、作業前に靴の裏をよく点検し、不適当な履物は着用しないこと。
(d) 滑り事故を防ぐために手袋は使用しないようにするが、寒冷時には十分注意し、滑りにくい手袋を使用すること。
(e) 誤って落下しないように、工具や器材等はロープや紐でしっかり結び、他の一端を自分のベルトかあるいは付近のステー等に固定しておくこと。
(f) 作業場所の真下の位置には、危険標識の注意札を立てるか、真下で作業する者に声をかけるなどして注意を促しておくこと。
(g) 動作中の無線機の空中線に人体が接触したり、電波障害を受けたりしないように機器の電源を断にし、同時に作業中であることの注意札をGMDSSの機器の電源スイッチに取付けておき、さらに現場の責任者や他の作業員とも打合せて、あらかじめ了解を取っておくこと。