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(b) 電線貫通金物

ケーブルが水密甲板や隔壁を貫通する場合又は機器へ導入する場合に用いられ、防水の目的で使用される防水形電線貫通金物(通称グランドという)や防水を必要としない非防水形電線貫通金物(コーミング、カラー、ブッシュ等)がある。

(i) ケーブル導入部の防水処理

(イ) 船用電線貫通金物(箱用)

JISF8801の規格には船内に装備される電気機械器具で、防水を必要とするものの箱用の電線貫通金物について規定している。(図4・6参照)

型式にはA、AM形(箱にナット締めするもの)、B形(鋳出しするもの)及びC形(箱に溶接又はろう付けするもの)がある。

呼び寸法は10から70までの13種で、同一呼び寸法の中にゴムガスケットと座金の内径によって、a、b、c、fの種類があり、装備するケーブルのシース外径に適合したものを選んで使用する。

(ロ) 船用隔壁・甲板用電線貫通金物

JISF8802の規格はケーブルが防水隔壁や防水甲板を貫通する場所に使用する電線貫通金物について規定されており、D形(2種類の鋼管で構成したもの図4・7参照)とS形(1種類の鋼管で構成したもの図4・8参照)があって、電線貫通金物自体を船体側に溶接して用いられる。

 

179-1.gif

 

備考:甲板貫通用の場合、上図に示すLは200mm以上が望ましい。

(IEC推奨値)

ケーブルを装備するときには電線貫通金物の内部にネオシールを挿入し、締付けグランドとケーブルとのすき間には、ダクシールやプラシールなどを用いて防水処理を行わなければならない。

参考として電線貫通金物と電線の適合表を表4・1として掲載する。

 

 

 

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