2] その船舶に要求されるナブテックス受信機、高機能グループ呼出受信機、直接印刷電信による海上安全情報(MSI)の聴守
3] 遭難呼出しの発信手段
4] VHF無線電話による航行の安全のための通信手段
さらに、遭難、安全通信のための無線機器の遠隔制御装置を設置することが勧告されている。
いずれの方法も一長一短があるが、壁の無い区画とした場合、テレックス端末や規則で要求されるものではないが、ファックス等一般者の目に通信内容が曝されることとなるので、これらの守秘上の問題を解決する必要がある。
また、プリンターなどの騒音の問題、さらに送受信機を鉄板で閉鎖された区画ではなく、操舵室に直接装備するのは電気的ノイズ対策の面での問題が発生し得る。
したがって、区画配置の面積が十分に確保できる場合、3、4の配置方法が上記の内容を考慮した場合は望ましいが、一部の制御器の二重装備を行う必要があるなどの問題もある。1、2の方法で、騒音面、守秘等を考慮するには船長事務室あるいは特定の区画を作り、その中にテレックス、ファックス等を設置する方法もある。
これら閉鎖あるいは半閉鎖区画を作る場合、部屋の温度上昇、通風又は空調の要否の検討が必要である。
小型船で、送受信機の容量が小さく、テレックス端末、ファックス等が装備されない場合には、1の配置方法が合理的である。
3・3・2 機器の配置
(1) 機器の配置における一般的注意事項
機器配置に関する一般的注意事項は次のとおりである。
(a) 空中線の設置場所との位置関係
一般に、室内の機器配置を決めた後に空中線配置の検討を行うのが通常の方法であるが、このような場合においても空中線の配置をある程度描いて機器の最適配置を行うのが機器の性能を十分に発揮させる上で理想的である。
(b) 電路との位置関係
1] 空中線の配置に併せ、他機器の電路、無線用回路の電路、敏感電路、一般電路、妨害電路等の配置を考慮しながら、機器の配置を行うのが望ましい。(電路の計画については、3・3・4項を参照のこと。)