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情報を送る側をISS(Information Sending Station)と呼び、情報を受ける側をIRS(Information Receiving Station)と呼ぶ。ISSは、情報等の通報を3文字を1単位としたブロックに配列し、そのブロックを210ミリ秒(伝送速度が100ボーなので、1文字分(7ビット)が70ミリ秒となる)の時間で送信、その後に続く240ミリ秒の時間は受信状態となる。ISSはこのように210ミリ秒と240ミリ秒とを合わせた450ミリ秒を単位に動作する。 一方、IRSは、一つのブロックを受信した後、一つの制御信号を70ミリ秒の時間で送信、その後に380ミリ秒は受信状態となる。IRSも、この時間を合計すると450ミリ秒になる。本方式は、ISSとIRSのこれらの時間のタイミング(図2・15のとおり、ISSは、IRSが受信状態の時間に送信し、IRSは、ISSの受信状態の時間に送信する)により通報のやりとりが行われている。このためARQ方式による通報の伝送速度は、450ミリ秒で3文字となるので、1分間にすると約400文字となる。

接続を開始した局をマスター局と呼び、もう1つの局をスレーブ局と呼ぶ。まず初めにマスター局がスレーブ局のSELCAL番号(Selective calling number:選択呼出番号)を送信し回線を確立する。このSELCAL番号をスレーブ局が受けた時、スレーブ局はCS(control signal:制御信号)を送り応答する。この手順でマスター局は最初ISS(情報送信局)となり、スレーブ局はIRS(情報受信局)となる。

ISSから情報の送信が終了し、IRSの局から情報の送信(例えば返信)を行いたい場合は、ISSから制御信号を送ることによりISSとIRSが反転する。

反転動作を行った場合は、その後スレーブ側がISSの役割りを果たし、かつ、マスター側に情報を送ることが出来る。

ISS側は情報を複数のブロックに分ける。各ブロックは3文字から構成される。そして、ISSは各ブロックを1つずつIRS側に送信する。IRSがそのブロックを正常に受信するごとに前とは異なるCSを発信し次のブロックを要求する。IRSが1つのブロックを受信し、かつ、その中に誤った文字を検出するとIRSは前と同じCSを送信しつづけ、そのブロックがエラー無く受信されるまで同じブロックを要求する。

CSを含めて文字は全て7レベルのコード即ちSITORコードで、そのコードのビットの組合わせはスペースビット4に対しマークビット3の割合となっている。

 

 

 

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