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A1水域-陸上にあるVHF海岸局の通達範囲(20〜30海里)

A2水域-陸上にある中波(MF)海岸局の通達範囲、ただしA1水域を除く

(150海里程度)

A3水域-静止型通信衛星の通達範囲、ただし、A1とA2水域を除く

(約70°Nと70°Sとの間)

A4水域-A1、A2、A3水域以外の全水域(極地)

そしてこれらの水域で用いられる主要な設備は、

(1) コスパス・サーサット(COSPAS・SARSAT)衛星による非常用位置指示電波標識(通稱406MHz EPIRB)、インマルサット衛星による非常用位置指示電波標識(通称Lバンド EPIRB)、VHF非常用位置指示電波標識(VHF-EPIRB)

(2) 9GHz捜索救助用レーダー・トランスポンダー(Search and Rescue Radar Transponder)(通称 SART)

(3) VHF/MF/HFのデジタル選択呼出装置(Digital Selective Calling System)(通称 DSC)

(4) 遭難通報聴守装置

(5) 無線電話並びに印刷電信装置

(6) INMARSAT衛星による遭難通信

(7) 狭帯域直接印刷電信装置(Narrow Band Direct Printing)(通称 NBDP)等で、その機能は遭難通報(Alerting)、捜索救助協力通信、現場通信、位置表示信号、海上安全情報放送、一般通信、船橋対船橋通信となっている。

そして、GMDSSに於ける船舶設備の搭載要件は、次のような原則に立って策定された。

1] 各船は、その航行水域に適したところの、既に述べた機能の夫々を前述の無線通信技術の少なくとも1つを使用して遂行できる装置を搭載すること。

2] 各船は少なくとも2つの別々で互いに独立した、遭難通報機能を遂行するための無線設備を搭載すること。

3] 上述のもの以外で、船に備えられる1つの装置が1つ以上の機能を遂行できるものでもよいし、1つ以上の無線通信設備が組合わされたものでもよい。

4] 船舶に搭載される装置は操作が簡単でかつ、適切である限り保守作業の必要のないように設計されていること。

5] 生存艇には現場通信機能を果たすことができるように、VHF無線電話装置を備えること。

 

 

 

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