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3・9 ディジタル通信の概要

3・9・1 一般的なディジタル通信の概要

(1) ディジタル伝送方式の構成要素

伝送方式の基本的な構成を図3・53に示す。伝送方式の役割は、離れた2点間で、情報を経済的かつ品質劣化なく送ることであり、この目的達成のために、同図に示すように、伝送するにあたっては、情報を伝送しやすいように変換したり(符号化)、複数の情報をまとめて一つの信号として扱ったりする(多重化)。

ディジタル伝送方式とアナログ伝送方式の根本的な違いは、変換ブロックにあり、これに伴い、後続の、多重化、中継というブロックについても、ディジタルとアナログ伝送方式では異なった技術が用いられることになる。

 

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図3・53 ディジタル伝送方式の基本構成

 

各ブロックの動きは次のとおりである。

符号化(Coding):アナログ情報を「数値」に変換する。データ信号のように最初から「数値」となっている情報についても、 ディジタル伝送しやすいような「数値情報」に変換することがある。

時分割多重化(Time Division Multiplexing):伝送方式においては、 経済性を満足するために、 一般には複数の信号をまとめて、 一つの伝送媒体に乗せて送る。符号化された情報は離散的な時刻にのみ値を持っているので、この特徴を利用して、時間軸上に多数の信号を多重化する。

 

 

 

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