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ただhFEについては、製品のばらつきが大きいものでは、hFEの小さい方から範囲を定めて順にBN、R、O、Yの記号をトランジスタの頭の上の部分などに示すことがある。その他詳細は規格表を集めたハンドブック等に記載されている。

 

2・6 使用上の注意

トランジスタ使用上の注意をいくつか述べる。まず使用目的に合ったトランジスタを選択する。例えば、低周波用か、高周波用か、小電力用か、大電力用か、あるいは電源のとり方によってNPN形を用いるかPNP形を用いるかなどを決めなければならない。

次にトランジスタのE、B、C各端子に実物のどの端子が対応するかを知る必要がある。これは表2・2のような規格表に表示されているし、表示されていないものでは、トランジスタの形状別に分類してまとめた表が与えられている。この端子を間違えると正常に動作しないばかりか、時にはトランジスタをこわすことがある。

最後にハンダ付けの場合の注意を述べる。トランジスタは、規格表の最大定格に示されているように、接合部の最大許容温度が決まっているが、この温度ははんだごての先の温度よりもかなり低い。したがってはんだ付けのとき、こてを長い間当てがっていると熱が端子を伝わってトランジスタをこわすことがある。規格でははんだの温度が 260℃以下、時間10秒以下となっているが、ヒート・シンク用の器具あるいはピンセットやラジオペンチで端子をつまんで、熱をそちらに逃すようにすると無難である。特に熱に弱いものは規格表の中にそのむね記載されていることがある。

なお、MOS形を使用するときの注意事項は4・4・4節に詳しく述べてあるので、これを参照されたい。

 

 

 

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