トランジスタの回路には図2・19に示すように、ベース接地、エミッタ接地、コレクタ接地の三つの接地方式がある。エミッタ、コレクタ・ベース、に流れる電流をそれぞれIEICIBとすると、図2・17からわかるように、これらの間には次の関係がある。
IE=IB+IC
ベース接地回路で、IEのうちICとなって流れる電流の割合をベース接地の電流増幅率といい、αまたはhFBで表す。すなわち
α=hFB=IC/IE
の関係がある。
またエミッタ接地回路では、ICとIBの比をエミッタ接地の電流増幅率といい、βまたはhFEで表す。すなわち
β=hFE=IC/IBの関係がある。
このとき上の三式からαとβの間には次の関係があることがわかる。
β=α/(1-α)