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もし、このスタートの時間が一致していないと誤差を生じることになるので、ゲート幅を可変できる遅延ゲートを設けて、送信トリガの時間差を調整できるようにしてある。

3・2・2 変調器

変調器は、電源、チャージングチョーク、サイラトロン又はサイリスタ、パルストランス、マグネトロン等により構成される。ブロックダイヤグラムを図3・8に示す。

 

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図3・8 変調器と送信機のブロックダイヤグラム

 

送信パルスの幅はこの変調部で作られるパルス電圧の幅により決まるので、一般にはこの回路をパルス変調器といい、現在ではライン形変調方式が最も多く用いられている。

トリガによって、サイラトロン又はサイリスタがONになり導通するが、トリガ入力がない場合はOFFとなって、ちょうどスイッチの役目をする。このOFFのときに電源から高圧がチャージングチョークを通ってパルス形成回路(PFN)は図3・9に示すようにコイルとコンデンサーで構成されていて、このコンデンサーに充電されるが、端子Bはパルストランスを通じて接地されているので零電位に保たれる。

PFNを充電する等価回路は図3・10に示すとおりで、チャージングチョークのLとPFNのコンデンサーCの回路に直流電圧E0が加えられると、a点の電圧は、LCの値で決まる周期の直列振動をしてからE0になる。

 

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図3・9 PFNの回路

 

 

 

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