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したがって、小さな物標を探知する場合でも、ビーム幅が2度であればスコープ上では2度に広がった物標として認められることになる。また、ある広がりをもった物標は、図2・5に示すように、実際の物標の幅はBであるが、ビーム幅をAとすると、この物標はスコープ上でビームがCからDまで移動する間表示されることになり、幅Bの物標は幅Eに拡大して認められる。これを映像拡大効果のうちの方向拡大効果という。

 

017-1.gif

 

017-2.gif

図2・5

 

この効果は、輝点の大きさの効果を考える場合にはさらに大きくなる。このため、島などの一端の方位を測る場合には、図2・5のように映像の端から水平ビーム幅のほぼ半分だけ内側に入ったところにカーソルを合わせて方位を読み取らなければならない。ただし、この条件は、物標の反射の強さや、感度調整のやり方で変わるから注意が必要である。

(2) 中心差による誤差

方位を正確に測るには、表示面におけるスイープの回転中心位置と、カーソルの回転の機械的な中心とが一致していなければならないが、ブラウン管を交換したりすると、このスイープの回転中心の位置と、カーソルの回転中心とがずれることがある。もし、このずれがあるときには、これを調整しなければならない。

(3) 視差(パララックス)による誤差

ブラウン管の映像画とカーソルとの間には、わずかではあるがすき間がある。したがって、目の位置がカーソルの中心点の真上になるようにして正しく読みとらないと誤差ができる。斜め横から読み取るとそれだけ方位誤差を生じる。

 

 

 

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