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このため、レーダーの変調用サイラトロンでは図7・22に示すように格子は陰極の径と同程度の円形の穴で構成されていて、電子の通路を妨げないようになっている。

船舶用レーダーのマグネトロン変調用のサイラトロンの代表的なものに1G35Pがあり、特性は次のようなものである。構造の概略を図7・22に示す。

陰極      傍熱形酸化物塗付

ヒーター電圧  6.3V

ヒーター電流  6.1A

加熱時間    180sec 最低

管内電圧降下  約 150V

最大陽極電圧  8,000V

尖頭陽極電流  90A

平均 〃    0.1A

 

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図7・22 サイラトロンの構造(1G35P)

 

7・6・2 サイリスタ

サイリスタはシリコン制御整流素子又はSilicon Controlled Rectifierの頭文字をとってSCRと略称され、ちょうどサイラトロンと同じような動作をする半導体素子である。サイリスタの構成は図7・23に示すようにPNPNと四層からなる接合素子である。そして、一段目と三段目及び四段目に金属板を付けて端子を引き出し、それぞれ、アノード(陽極)、ゲート及びカソード(陰極)と呼ばれている。アノードに正、カソードに負の電圧をかけると、一段目のホールと二段目の電子はその境界J1において、それぞれ下方と上方に移動し、また三段目と四段目の境界J2においても同様で、互に境界を通って移動しあうが、二段目と三段目の境界J2は空乏層となり、全体的には電流は流れない。

 

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図7・23 サイリスタの構成

 

 

 

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