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図6・1 ウエハー処理工程の一部

 

ICの単位となっているトランジスタとの相違点は、基板であるシリコンを幾つもの用途に使うことで、このため一枚の基板を、動作的には独立の素子に分離しなければならない。このためには、P型の基板であれば、図6・2の(a)に示すようにN型の部分を作って分離(PN接合分離)したり、同図(b)に示すようにSiO2の絶縁層を作ったり(絶縁層分離)、あるいは素子の部分を削り落としたり(空気層分離)する。ICの中に抵抗を作るには、半導体自身を抵抗に使う場合と、SiO2の上に薄膜を付けてそれを抵抗にする場合とがある。コンデンサはダイオードの障壁を使うときと、SiO2の膜を利用する場合とがある。

 

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図6・2 基盤からの分離

ICは、またそれを使うパッケージによっても分類することができる。ICは使いやすいように入出力用のピンで許す限り多くの回路を入れる工夫がなされている。

パッケージを大別するとリードが一方側のみ1列に並んでいる構造のシングルインライン、リードが本体の両側の2列に並んでいる構造のデュアルインライン、薄いリボン状のリードをパッケージ本体から横方向に出し、かつ、パッケージ本体を偏平に作ったフラットパッケージ及びリードレスチップキャリアの4種を挙げることができるが、これらのパッケージの一例を図6・3 に示す。

 

 

 

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