となり、この回路の利得は二つの抵抗の比で決まることが分かる。また、このときの入力端子から流れ込む電流はV1/Raとなるから、入力インピーダンスはRaである。一方、出力インピーダンスはほぼ零である。
オペアンプの利得が無限大とみなせるときは式(5・10)はもっと簡単に求めることができる。すなわち、オペアンプの利得が無限大であるにもかかわらず出力電圧が有限であるためにはオペアンプの入力端子電圧が零でなければならない。一方、オペアンプの入力端子に流れ込む電流は零であるから結局オペアンプの入力端子はブリッジの平衡条件のように電流電圧とも零になる。この状態は仮想接続と呼ばれる。さて仮想接続の条件から次式が成立する。
となる。オペアンプの利得が無限大の時はオペアンプの+端子と-端子の間が仮想接続となってそのときの利得は