2・17 デシベル
増幅器や空中線の利得などはデシベル(デシベルとはベルという単位の1/10である)で表されることが多く、記号としてはdBを使う。このような数値を使う利点としては、
1] 電子回路などの増幅度や減衰率は、何万倍というような大きなけた数の数字になることもあるが、このデシベル表示は対数的な性質をもっているので広い範囲の数値を簡略化して使える。
2] 例えば、何段かの増幅器の利得を総合するときはその和を採ればよい。
といった点が挙げられる。デシベルは電力比を表すときと、電圧比や電流比を表す場合がある。
二つの電力比P2/P1を表すときは
P〔dB〕=10log10(P2〔W〕/P1〔W〕) (2・45)
である。また電圧比E2/E1及び電流比I2/I1を表すときは次のようになる。
E〔dB〕=20log10(E2〔V〕/E1〔V〕)
I〔dB〕=20log10(I2〔A〕/I1〔A〕) (2・46)
このようなデシベル値を求めるための『デシベル換算表』や『換算図』もあるが、関数付きの電卓を用いれば、次のようにして簡単に求めることができる。