次にコイルの両端に電流計を接続して、コイルに磁石を近づけたり、また遠ざけるなど、コイルの中の磁界に変化を与えると、電流計に電流が流れ、その電流の向きは磁石を近づけたときと遠ざけたときとでは逆になる。これらのことは、コイルの中の磁界の変化によって、コイルに電圧が誘起されることを示しており、その誘起電圧の向きは、コイルの中の磁界の変化の向きによって逆になることもわかる。このような現象を電磁誘導と呼び電磁誘導によって作られる電圧vは、コイルの中の磁束φの時間的変化dφ/dtとコイルの巻数nによってv=n(dφ/dt)の関係が微分の形で得られる。
いま、図2・9のようにコイルのL1に交流電源を接続して交流iを流すと、交流は電流値が常時変化しているので、コイルの中の磁束φ1も常時変化をしている。