(c) 始動補償器による方法
三相単巻変圧器を使用する始動器を始動補償器式始動器(俗称コンペン式始動器)というが、これは低電圧から全電圧に切換える際に、電動機端子への印加電圧を一旦零とする方式と、過渡的にリアクトル挿入回路を作って無電圧としない方式の両方がある。後者はコンドルファ始動方式といい、全電圧へ移行の際の突入電流のショックを緩和する効果が大きい。
コンドルファ式始動補償器では、通常タップ電圧を定格電圧の50〜80%の範囲で選んで、始動時に電磁接触器A及びBを閉として電動機に低電圧を加え、速度が増大して始動電流が低下した時点で、電磁接触器Bを開とし、続いて電磁接触器Cを閉じて全電圧による運転状態とする。