日本財団 図書館


1-3 シャルジャ首長国の港湾管理運営

 

(1) シャルジャ首長国の港湾

 

シャルジャ首長国は人口45万人を擁するUAE第三番目の首長国である。シャルジャの港湾は、ペルシャ湾岸側にハリード港、東部オマーン湾側にホール・ファッカン港の二港ある。ハリード港は1976年に開港したペルシャ湾で最初のコンテナターミナルである。ドバイの中心地から約10km北側に位置し、バース数12を有している。97年の取扱い貨物量はコンテナ6.5万TEUで対前年比21%増である。同港を寄港地としていた海運会社が81年に倒産したことから一時扱量が大きく減った、近年再び顧客の海運会社を増やしつつある。さらにシャルジャ政府は同港をフリーゾーンに指定し中継貿易の拡大をねらっている。

ホール・ファッカン港は30万m3のターミナルを有するコンテナ中心の港である。ホール・ファッカン港も82年に発生した顧客海運会社の倒産によって打撃をうけたが、米国系の海運会社のコンテナ船が同港を主要寄港地に決めて以来取扱量が増加してきている。またイランーイラク紛争以来、ホルムズ海峡を通過しなくてすむ同港のメリットが認識されている。

 

(2) ホール・ファッカン港

 

ホール・ファッカン港はUAEの東岸に位置する湾岸地域で唯一の天然深水港湾である。そして、センシティブなホルムズ海峡の外側に位置していることを利点に近年取扱い貨物量を伸ばしている。

年間入港隻数約800隻では1997年の取扱量は約72万TEUで、対前年比15%増である。同港の取扱い貨物のうち約80%がトランシップ貨物である。

 

図表4-29 ホール・ファッカン港取扱い貨物量の推移

 

165-1.gif

出所:CONTAINERISATION INTERNATIONAL YEARBOOK 1998

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION