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表2-2-3 燃料充填量および然料消費率

 

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燃料の充填間隔は、約1.0日(城南運送事業協同組合、(株)エービーエクスプレス、(株)松原商会)〜3.1日(協同組合新宿摩天楼)であった。城南運送事業協同組合、(株)エービーエクスプレス、(株)松原商会の場合はほぼ毎回充填を行っている。1回の充填量は平均19.3Nm3((株)エービーエクスプレス)〜35.5Nm3(協同組合新宿摩天楼)であった。事業者は燃料残量約23〜58%の範囲で充填を行っていることがわかった。残量が40%〜58%の時点で補充を行っているのが(満タン充填量46Nm3)、6車両中5車両もある。表2-2-1の1日当たりの走行距離と表2-2-3の残燃料での推定走行可能距離を比較すると、4車両は残燃料では翌日の走行に支障をきたすおそれがある。そのため、前述のような残量での充填が行われているものと推定される。また、CNG車に対する経験不足からくるドライバーの心理的不安感によるものもあると思われる。

各事業者の1充填あたりの走行距離ならびに、充填量とそのボンベ容量に対する割合について、ばらつきを含めた実績を図2-2-4に示した。比較的ばらつきの少ないのは、協同組合新宿摩天楼と(株)松原商会であり、1日当たりの走行距離と対応していると思われる。

試験結果によると、この調査事例における燃料消費率は約4.2〜7.0km/Nm3であった。各車両の日々の燃料消費率を図2-2-5にまとめた。これによると、比較的1日の走行距離が安定している協同組合新宿摩天楼、(株)松原商会は燃費も安定している。また、各事業者によって燃費の絶対値は異なっている。

燃料消費率が走行におけるどのような要素と相関があるか検討した。この要素として、1日の走行距離、1日の稼働時間、1充填当たり走行距離及び充填量を選び、各事業者の営業走行で得られた燃料消費率との相関を図2-2-6〜9に示す。相関が高いのは、1充填あたり走行距離と燃料消費率との関係である。1充填あたり走行距離は営業走行形態と関係があり、たとえば、平均車速が高く、燃費が良い場合走行距離が伸び、結果的に1充填あたり走行距離が長くなることが表れている。

 

 

 

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