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第5章

 

その他の代替燃料

 

DMEとRMEはその純粋な形で、あるいはディーゼルとの混合で化石ベース・タイプのエネルギーへの代替物となることができる燃料の例です。これらの自動車燃料はKFBが資金援助するフリート・テストには含まれておらず、いくつかの導入研究においてカバーされているだけです。

 

ジメチルエーテル、DME

 

ジメチルエーテル、DMEは自己着火温度が低いため(235℃)、ディーゼル・エンジンの燃料として適しているエーテルです。DMEはススを発生させることなく燃焼するガスであり、それが燃料として使用される時には、LPGとほぼ同様の方法で加圧されて取り扱われなければなりません。現時点ではDMEは主にスプレーの中の噴射剤(CFCsやプロパンより環境にやさしい代替物)、および化学原材料として使われています。DMEは合成ガスを経て生産されるため、ガス化の反応によるバイオ原料を含むいかなる原材料からも生産することができます。しかしながら、現時点ではすべてのDMEは天然ガス、ナフサ、重油残留物あるいはコールから生産されますが、バイオ原料に基づく生産を基礎とする技術は今なお開発段階にあります。

現在のDMEの生産高は非常にわずかで年間15万トンにすぎません。使用される方法は反応のより早い段階で製造されたメタノールの脱水(水の化学的分離)に基づいています。燃料としての使用のための大規模生産の場合は、生産方法はおそらく合成ガス反応器の中での直接脱水となるでしょう。DMEの開発とテストの分野における大手企業のひとつはデンマークの企業であるHaldor Topsoe A/Sですが、同社は原料として主に天然ガスに基づく方法を開発しました。しかしながら、この技術は長期的にはバイオ原料を使用するための基礎として役立てることができるでしょう。

 

 

 

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