本フォーラムでは、ハイブリッド駆動、燃料電池、水素燃料など、代替駆動装置と燃料の分野における自動車業界及び燃料業界の取り組み、努力が認められた。代替燃料及び技術の開発と導入によって、特定された目標の枠組みの中で持続可能な輸送を促進することが業界の責任であるとされた。
本フォーラムは、代替燃料及び駆動装置の消費者としての地方自治体、地域社会、個人は、持続可能な輸送という目標達成において重要な役割を担っているとの結論に至った。代替技術と燃料及びこれまでとは別の輸送形態へ転換することのコストと利益に関する意識向上、情報普及及び研究調査が、地域社会や個人が、情報を十分得た上で輸送に関する決定を行う能力を高めるために鍵となる要素であることが明らかにされた。
提言
本フォーラムは、以下のように提言する。
G8諸国政府は、輸送の伸びと経済成長を切り離すこと(交通の回避)、インフラや統一性のある計画立案及び輸送形態の変換、さらに教育、情報、意識向上の強化のための措置や、技術革新、行動の変化に関する幅広い措置を通じて、持続可能な輸送を奨励する上で主要な役割を果たすべきである。G8諸国政府は、効果的な輸送のために適切なインセンティブを与え、外的コストの内部化を可能な限り確実にするべきである。G8諸国政府は、国内的にも国際的にも協力と協調を確保する上で鍵となる役割を担っている。
G8諸国政府は、持続可能な輸送のビジョンを打ち立てるべきであり、新技術や革新的技術及び燃料の導入を規制的、経済的手段を通して促進するために、能力発揮を可能とする適当な枠組みの整備を確実にすべきである。新技術開発のための規制的、経済的手段としては、目標と基準の設定、適切な税制措置、価格設定、インセンティブ、助成金などである。利害当事者すべてが目標設定過程に関与すべきである。
G8諸国政府、民間部門及びその他の利害当事者は、最も有望な代替燃料、技術を明らかにし、それらの影響を評価する際に共同で作業を行うべきである。
業界は、相乗効果を活用するために、研究開発の取り組みを強化し、協調を良くすべきである。G8諸国政府は、代替燃料と駆動装置の研究、実証プログラムを引き続き支援するべきである。
業界とG8諸国政府は、代替燃料、技術のインフラ整備に向けての努力を続けるべきである。業界は、妥当な価格でこれらの技術に基づいた車両を提供するよう努力すべきである。
G8諸国政府、地方自治体、及び民間部門は、消費と輸送の形態を変えるために、教育、情報、及び意識向上を促進するべきである。
あらゆるレベルの政府は、官民のパートナーシップを奨励、促進し、ネットワーク構築を支援して、あらゆるレベルでの経験の分析、および優良基準の交換を行うプラットフォームを構築するべきである。
