結論は以下の通りである。
・どの例をとっても、LPGと天然ガスバスのエネルギー消費量は、ディーゼルバスよりも高い。
・ルート59のエネルギ‐消費量が最も高い。天然ガスバスとディーゼルバスについては、Oostmalleモードの値がもっとも低い。LPGバスは、ルート67でのエネルギー消費量がもっとも少ない。道路事情により、ルート67のほうがルート59よりもスムーズに走行できる。
・特定の状況により、ルート59とルート67では多少のばらつきがある。このため、Oostmalleとの比較を行うのが最善であろう。このモードは定置モードで、道路事情による影響はない。消費量はディーゼルと比べて15〜30%多い。
・燃料系(噴射装置やキャブレター)が、エネルギー消費量に明らかな影響を与えることはない。ギア比はエネルギー消費量に影響を与えるが、ここでのデータでは、確かめることができない。
CO2排出量(g/km)
CO2のエミッションは、エネルギー消費量に関連がある。同じエネルギー量では、天然ガスのほうがデイーゼルに比べてはるかに、CO2の排出量が少ない。
・ディーゼルバスはCOのみ減少がみられた。NOx排出量はわずかに増加している。
・LPG参考バスの結果から、技術が古いことが分かる。HCと一酸化炭素の排出量は、ディーゼルバスよりも高い。ただし、NOxは低くなっている。また、LPG参考バスに触媒がないことを考えると、改善の余地は大きい。
・HCの排出量が最も少ないのは、多点噴射式のLPGエンジン(LPGl)である。LPGlはNOxも少ない。一酸化炭素の排出量は確定できない。
・参考天然ガスバスを除くすべての天然ガスバスのHCの排出量は、ディーゼルバスよりも高いまたは同レベルである。
・COおよびNOxの排出量については、天然ガスバスはユーロIIバスに匹敵する。
・天然ガスバスのなかで、NOxの排出量がもっとも少ないのはNGVl(多点噴射式)である。参考天